2007年06月08日

* 小雀

*小雀

道端に 小雀が蹲(うずくま)る
軒端(のきば)の巣からでも 落ちたのか
近くに親の 姿も見えぬ

飛べもせぬ羽根 ぱたつかせ
それでも必死に 逃げようとする
片方の脚は 折れているらしい

巣があるのなら 戻してやるのに
手に掬(すく)えば 小さな黒目も力無く
好きな虫を 捕らえてやるのも難しい


箱の中に 古新聞紙の塒(ねぐら)をこしらえ
青菜と削り節 ご飯粒を混ぜて
すり餌を 作った

嘴(くちばし)を開けさせ 餌をほんの少しずつ
でもなかなか巧くは 飲み込めない
もう、食べる気力さえ 残らぬのか
小雀に集(たか)ったダニが 掌(てのひら)を這う


夜中にかさこそ 音がしていて
朝には 冷たくなっていた
生も死も無残小さな命は
人の気持ちも 知らぬ儘(まま)に



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