2007年06月04日

* 人     * 指さす人

* 人 

ひとに 欺(あざむ)かれ
ひとに 陥(おとし)められ 
ひとを 信じて
ほぞを 噛む


それでも ひとは
愛すべし
やさしく 愛し
信ずべし


ひとも 何時(いつ)かは
燃え尽きる
欺き裏切り 終わるより
信じる心の ままにあれ




* 指さす人


人が人に 指を指す
陰口を利き 白い目で見る
   友のあれこれと 交わるな
   何故にと尋ねても 答えない

生まれ素性が 卑しいと云う
もしそのことを 理由(わけ)だとすれば
   子爵 男爵 元大名
   十代も以前(まえ)に 遡(さかのぼ)れば

出目は山賤(やまかつ) 野伏(のぶ)せり上がり
四百年ばかりの 豊かな暮らしで
   心身共に 磨かれるものか
   貴い人に なれようものか

身分が上がれば 人を見下す
金と灰吹きは 溜まる程に汚し
   力も金も 栄誉ともに無く
   清らかに 過ごした人も居よう

賤業とされる 仕事に就いても
心身まで卑しい 筈も無い
   僕の回りの人は 小金持ち
   でも 人情味などあるだろうか

優しい人柄とも 云い難(がた)い
身分に貴賤は 仕方無し
   けれども 人格と身分は関連せず
   人が人を 区別などせぬ

真に明るい 人の世の中
その到来も 夢なのだろうか
   市中の町の 人々は
   わが町自体に 指を指す

互いに指を 指しあって
得られるものは 僅かな満足
   もっと大なる 心を持つべし




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Posted by 葡萄 at 00:33│Comments(2)「人」編
この記事へのコメント
書かれた言葉の深みに入るなら
我が思いも深くなる
思わず我が心振り返る

もっと大なる心もつべし
そうありたいと
Posted by ひろこ at 2007年06月04日 14:09
 おはようございます。
いのもと少年のとりまく環境でしょうか・・詩文の中に
希望が見えず寂しさが漂います。

数年前、お目にかかった時の印象も、ダンディな紳士でしたが
何処か<少年の>面影を感じました。

ひろこさんの詩には、希望を感じます。
Posted by 葡萄 at 2007年06月05日 06:17
 
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